FAQ - バート B-チタン
チタニウムフィッティングガイドについて(日本未導入)
チタニウムフィッティングガイド(TFG)とは何ですか?
TFGより深い適合判定を得るために、使用するツールです。この深度の深さによって装用者の補聴器装用評価に変化がうまれるため、より良い装用評価を得るための指標になります。対応可能なレシーバーサイズは~Pです。
TFGを使うことのメリットは何ですか?
50%以上の人が平均より2.5㎜深度のあるバート B-チタンを装用することが出来ています。
一貫性のある結果を得るために、しっかりと使い方を守り使用してください。詳細は研究資料ページをご覧ください。
どのように測定するのですか?
TFGを装用者の耳にいれ、目盛りを測ります。
あなたの親指の爪を装用者の耳に入ったTFGの一番外側の目盛りの刻み目に置き、慎重にTFGを取り出します。
親指の爪から目盛りの先までの数を数え、オーダーフォームに記載します。
TFGに圧力をかける必要がありますか?
オトスコープやペンライトを使用してインプレッション採取用のスポンジを設置するときと同じような操作方法で使用します。
必要以上の圧を加えないように注意が必要です。
TFGは専門家が操作するべきですか?装用者に入れてもらうべきですか?
出来れば、初めて装用される装用者にいれてもらうことは避けてください。
補聴器を使用中のユーザーが、IICの深さを超えてTFGの位置を設定できるような場合には、装用者に本人がより快適だと感じる位置を示してもらうことを選択肢に入れることが可能です。
TFGを入れるのを止めるのはどのタイミングですか ?
第二カーブより奥に入れすぎることは危険です。IICの補聴器が入る深さに到達したら侵入を止めます。
(個々の耳型の解剖学的差異は慎重に検討する必要があります。)
快適な結果を確実に生むために最適なステップはありますか?
TFGを第一カーブを過ぎたところで止め、圧力に違和感がないかを確認するため1分間確認します。あごの開け閉めなどで違和感を感じないか等をゆっくり確認し、装用者自身に一日中装用するという状態を思い浮かべてもらい反応を確認します。
充分な深さでインプレッションがとれているかを確認する方法はありますか?
印象材を取り外したら、TFGを耳栓の場所に合わせて見ます。
TFGの先端が印象材の溝のノッチを超えている場合は十分な長さのインプレッションではありません。
TFGが役に立つかどうかの判断はどのように行いますか?
TFGはあくまでも、バート B-チタンがより目立たない大きさになれるように準備をするための道具です。
TFGで測定された値よりも、装用者が浅めの場所での装用を希望したりした場合は、チタンのシェル製作時にTFGの値を参考にしません。
チタニウム フィッティングガイドのお手入れ方法は?
TFGは清潔に消毒して使ってください。使用語に超音波槽などに2分間いれて洗浄し、大きな目に付くようなゴミを取り除きます。その後、70%のアルコールでふき取り、乾燥して清潔な場所で保管します。
詳細はTFGのリーフレットを確認してください。
エクストラリテンション とは何ですか?
エクストラリテンションはシェルの表面加工のオプションです。
耳道がまっすぐで大きい装用者向けのオプションで、表面が標準的なものよりマットな素材になります。
新しい、小型ベントのオプションとは何ですか?
0.8㎜の溝形のベントで、最小の直径は1mmです。
大き目のレシーバーを必要としながらもより目立たない補聴器を希望される方に最適です。
小さなブラシ型のクリーニングツールを使って掃除することが可能です。
ベントサイズを選択することはなぜ重要なのでしょうか?
ベントの選択は装用者の満足度と再作防止のためにとても重要な要素です。
音質とこもり感の間には常にトレードオフの関係がありましたが、より深くに装用できる補聴器に最適なベントを施せれば、トレードオフなしで良い音質を快適性=満足度と共に得ることが可能になるからです。
バート B-チタンはストリーミング可能ですか?
いいえ、チタンはシールド効果のある精密な金属であるため無線送信は難しいです。ストリーミングやBVST(両耳通信機能)に使用されるワイヤレスアクセサリーとの互換性がありません。 ユーザー様がコントロールを希望される場合、プッシュボタンのご利用か、ミニコントロールのご利用の選択肢をお選びいただけます。
テレコイルは搭載可能ですか?
はい。もしお使いになられるユーザー様がご希望の場合リクエストに応じて対応は可能です。しかし1点、サイズについてはテレコイルの部品はどうしても大きくなるため、チタンの小ささを活かしきれない完成形になりますことをご確認のうえ、ご依頼ください。
バート Bは修正可能な補聴器ですか?
バート B-チタンのシェルは金属製です。チタンは高密度な素材のため、通常のシェル加工の機械では対応ができません。そのため再度インプレッションをお戻しいただき修正させていただくことが有効な対応となります。
テレコイル入りのバート B-チタンを使っています。マイリンクは使用できますか?
ご自身の耳の形に依存してしまうことが多いと回答させていただきます。もしマイリンクを耳あな型タイプの補聴器でご利用になられたい方がいらっしゃる場合、なるべく大き目な形の補聴器を選択いただいた方が安定した信号を受け取れると言えます。
製品のサイズは?
バート B は可能な限り小さいものが作れるよう開発されました。
そのためほとんどの場合、推奨されるのはIIC氏サイズになります。しかし、装用者がとても狭い耳道だったり、パワータイプやSPタイプなどの力を必要としたりする場合には、CICくらいのサイズになります。
CICより大きくなってしまいそうな場合、どの大きさまではチタンで作成できますか?
バート B-チタンはCICかIICんおみのサイズで作成します。CICより大きくなってしまう方の場合には通常のバート Bの製品をお勧めします。
AOVとは何ですか?
AOVは音響的に最適化されたベント という意味で、聞こえを犠牲にしないであろうと予測される範囲で可能な限り最大のベントを決定するためのフォナック独自のアルゴリズムの事を言います。
ベント設定を決める背景にあるフォナックの哲学は、もっとも直接的に音を取ることです。
私たちは同じ聴力をもつ3人の個人に対して、2.0㎜のベントサイズを選択し、3人共から異なるフィードバックを得た経験があります。
この矛盾は、ベントのサイズの校正をするにあたり、孔の大きさだけではなく、こもり感の差やハウリングの可能性、低周波数の利得ニーズ差などが重要であることを裏付けているため、AOVではそれらを考慮に入れてベント径が計算されます。
AOVoとは何ですか? 装用者のメリットは?
AOV-Oはバート B-チタンに導入された新しいベントの事です。他のフォナック製品には採用されていません。
これはより小さいサイズを目指して作成されるバート B-チタンのこもり感の対策に有効です。
詳細はAOVとAOV-Oのフローチャートをご確認ください。
新しいオートセンスOSはバートB-90チタンにおいてどのような影響がありますか?
バート B-90 のチタンにおいてはオートセンスでは6つの環境を分析します。
70においても90においても、チタンはワイヤレス利用する部品を格納できないため、両耳間音声通信の機能は使用できません。
バート B-チタンのお手入れはどのようにすべきですか?
バート B-チタンにはマイクガードが採用されません。バッテリードアを開いて、マイクポートが逆さになるようにしたうえで、ブラシを耳孔に沿わせて掃除します。
ワックスガードの使用も推奨されていないので、音孔のお手入れもブラシを使ってすることを推奨します。
チタンに新しいカラーは登場しますか?
現在その予定はありません。左右の見分け方はバッテリードアの内側で確認されます。
何故フォナックは色々な可能性のなかから、チタン素材を選んだのですか?
チタニウム素材は過去、アクリル素材に対する重度のアレルギー反応を起こす人への対応材料として選ばれてきました。(しかしとても厚い厚みで。)
言い換えると、以前から材質として小型化には向いていないにしても生体的なメリットの多い素材でした。フォナックが採用した1つの理由はその観点です。
もう1つとして、アクリルの15倍の強度を持つ素材であることです。薄いサイズの耳あな型補聴器を作成することができることで、実際に、IICを更に小型化したり、他の部品を格納できる余裕を30%も作ることが出来ました。
バート B-チタンではどのような修理が可能ですか?
テグスの取付等もフォナックで行います。接着剤の保持に簡単な取り付けが不可能なためです。
インプレッション採取にあたって特別な技術が必要ですか?
通常の採取通り、第二カーブの2㎜先まで採取してください。
イージービューオトブロックを使った方が良いですか?
いいえ、イージービューオトブロックはあくまでもオプションなのでバート B-チタン用のインプレッション採取に特別に推奨はしていません。
バート B-チタンのフィッティングはどのように行いますか?
バート Vのナノと同じケーブルを使用してください。
シリアルは右耳=赤、左耳=青 で印字されますか?
シリアルはシェルの側面に黒色で印字されます。左右の見極めはバッテリードアの内側につけられます。
IP68はどのように検査されましたか?
バート B-チタンは全ての補聴器または電子機器と同じIPテストを受けています。公式の認証も取得しています。
どうやって通常より26%小さく、フィッティングレートが64%向上したと言えるのでしょうか。
ITEは実に多様性のある製品です。フォナックでバート B-チタンを開発する際は、過去に最小の大きさで製作されたバート V nanoのデータを可能な限り集めて、解剖学的にITEの内側に必要な容積を図るために必要なデータ分析の上でモデル化を行いました。
その後、モデル化したバート Vと同じ容積をバート B-チタンのモデルにあてはめた結果26%容積に余裕が出来たことを確認したのです。
去らない、IICのフィット率は22個のインプレッションで検査・分析を行い、22個中18個がバートB-チタンでより改善されるという結果になりましたので、64%の改善になりました。
バート B-チタンはどこで製造されているんですか?
高性能な3Dプリンターが必要で、そのために大きな場所を必要とするため、全世界の注文をベトナムの工場で請け負っています。
バート B-チタンはフォナック史上最小とのことですが、リリックよりも小さいということですか?
バート B-チタンは耳あな補聴器の最小のためリリックよりも小さいものになることがあります。ですがリリックよりも深く設置されないようにしています。なぜならば、リリックは鼓膜面上からわずか4㎜の所に医者の手によって設置される製品だからです。
バート B-チタンはナノに代わる製品になるのでしょうか?
アクリルの製品を選択される装用者のために、アクリルのIIC=バートV nanoは有効なままです。
チタンの原産国はどこですか?
ドイツの TLS Technikから購入しています。
将来的にすべての補聴器にチタン素材が採用されるのでしょうか?
チタン製のIICデバイスの利点はもちろん有効ですが、アクリル製のデバイスにもメリットがあります。
チタンはそのシールド効果によってワイヤレスストリーミングの機能を持ちません。そのため、幅広いユーザーの好みや生活を考えた時に、すべての補聴器をチタン製にすることは現時点では現実的ではないと考えています。
開発にどれくらいかかったのでしょうか?
5年かかりました。
チタン製のシェルの表面温度は冷たくないですか?
実はアクリルよりもバランスの取れた温度伝達性質をもっているので、冷たくないです。
更に、一日を通して温度が保たれるので快適性はアクリル製より高いと考えられます。
医療用のチタンというのはどういう意味ですか?
チタンにはその純度、特性、利点、産業用の用途に応じた様々なレベルが存在します。
バート B-チタンのグレードは23で、生物医学用途に使用されているレベル=外科手術で体に埋め込まれる医療機器にも採用されている質のものです。
フォナックは補聴器メーカーで唯一チタン製の補聴器を持つメーカーですか?
フォナックが業界史上初で製作しました。
モデリングはどこで行われていますか?
発注される国によって異なります。日本からの発注は初回はPOCV(ベトナム)で、再作は日本国内で行っています。
バート B-チタンを付けたまま空港のセキュリティを通過できますか?
はい。チタンは鉄ではないので金属探知機を通過できます。しかしTSAに指示をされた場合は事情を説明した上で指示に従うことを推奨します。
チタンのシェルには特別な接着剤が利用されていますか?
特別なシリコンで接着されています。
シリアス番号はシェルに印字されますか?
POCV(ベトナムの工場)のみで対応します。
FAQ - バート B
バイオメトリック キャリブレーションとは?
バイオメトリック キャリブレーションは補聴器を装用される方の耳の形から、1600を超える個々のデータポイントを抽出することから始まります。このデータを一般的な耳のモデルのアルゴリズムと比較させ、耳介の解剖学的構造の違いがマイクロフォンに到達する前の音にどのような影響を与えるかを計算します。計算の上で一般的モデルと個々のユーザーの耳介の解剖学的構造との差異が比較され、個々人の耳孔内の音の反射状況を算出します。
AOV-O はバートBでも可能ですか?
いいえ, AOV-Oはバート B-チタン専用です。チタンは非常に頑丈な素材なので補聴器のシェルを約0.2㎜で作成できます。よりオープンフィッティングに近い装用感の良さを作り出すためのベント孔を大きくとったり、シェル内のスペースを空けたりするために有効です。この追加できるスペースの効果でAOV-Oが可能になるため、通常のシェル製の補聴器には利用いただけません。
バイオメトリック キャリブレーションは再作と修理の際にはどのような影響をうけますか?
再作時にはインプレッションがスキャンされ、バイオメトリック キャリブレーションは再度イチから計算されなおされます。もし再作を依頼された場合にシェルを同時にお送りいただかない場合には1回目のバイオメトリック キャリブレーションが残る形になります。つまり、シェルの微修正の際にはバイオメトリック キャリブレーションへの影響がありません。
もし、あまり良いインプレッションが採取できない場合どのような影響がありますか?
バイオメトリック キャリブレーションによる校正をより精密に実現するためにお願いしたいのは、フルシェルのインプレッションです。例えばヘリックスの1部が欠落している場合など欠損している場所の予測値をデータ化することになります。もしインプレッションが十分な形でない場合にはその分、バイオメトリック キャリブレーションの精度にも影響を与えます。
バート Bに搭載のPUマイクとは何のことですか?
PUマイクはフォナックにとって新しく導入するものです。これまでの耳あな型制hにには”PPマイク”が搭載されていました。”PPマイク”は1つのデバイス(補聴器)上に2つの別々のマイクが個体で設置される形、”PUマイク”では2つのマイクは個体ですが相互にリンクされます。そのためマイクは時間の経過とともにより安定し、位相や不一致を発生さえません。全ての新しいバート Bの補聴器にこのマイクを搭載しています。詳細はFSNをご確認ください。
インプレッションに平行線で印をつけるのはなぜですか?
水平面を正しく把握することができることで、T. Ricketts (2000)の発表によると、補聴器が水平方向のマイク平面が 0°から +/- 10°の時に影響を受ける子tがわかっています。水平かどうかはバイオメトリック キャリブレーションには影響しませんが、インプレッションを採取した際にそのお客様が影響を受けそうな形でいらっしゃった場合に、印をつけていただくことでよりよい装用環境を整えることができる可能性があります。
マイク位置はどのくらい離れていますか?
バート B、バート B-チタンともにマイク距離は7.2㎜です。
バイオメトリック キャリブレーションの恩恵を受けやすいのはどの補聴器ですか?
The lead claim regarding 2dB better directionality エッセンシャルクラスの バート B-30 から バート B-90 まですべての指向性タイプで有効です。指向性タイプに比べ、無指向性のタイプでは利点は少ないといえます。